うつ病のわたしからあなたへ 心レター

うつ病の療養から見えてきたこと、心の病を抱える方やご家族に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。特に、精神疾患での労災について、詳しく説明します。

うつ病の原因

こんにちは。あやです。

今日は、療養生活を始めたころに、ずっと心を占めていたことについて

書こうと思います。

 

休職したばかりのころは、本当に具合が悪くて

毎日「なぜこんなことになってしまったんだろう?」と

そればかり考えていました。

 

3月31日まで仕事をしていたのに、休職初日の4月1日は

朝起きたとき「やばい。何もできない」と思いました。

気分も最悪、起き上がることすらおぼつかない、

体が重くて、ベッドから出ても、うっかりすると立っていられないほどでした。

こんなにもうつ病が悪化していたんだ……と、とてもショックでした。

同時に、よくこんな状態で昨日まで仕事をしていたものだと思いました。

 

とりあえず自覚したのは、「もっと早く休むべきだった」ということでした。

初診のとき医師から「お仕事を休めますか?」と聞かれたけれど、

それはただの定型文のように聞こえたし、

仕事は山のようにあるしで、「無理です」と即答しました。

 

その医師が急にやめて主治医が変わりました。

そのS先生は、とても親身になってくれる先生で、信頼していました。

S先生からも仕事を休めないかと聞かれましたが、

先生は「あなたの職場での立場もあるだろうから、強くは言えないけれど」と

おっしゃって、やはりわたしは大量の仕事があるため休みませんでした。

 

先生方を責める気持ちはありませんが、

休まないとどんなに大変なことになるか、

うつ病が重症化したらどうなるか、

もっともっと脅してくれれば助かったのに、とは思います。

 

だから、わたしはTwitterで知り合った友人がうつになったとき、

「お願いだから早く休んで!」と、とても強い口調でメッセージを送りました。

 

もっと早く休んでいればよかったのは自覚できたけれど、

一体なぜこんなことになってしまったのかという問いには

簡単に答えが見つかりませんでした。

 

とにかく自分に何が起こっているのかを知りたくて、

うつ病についての本を読みました。

活字が読めない状態にも関わらず、お風呂に本を持ち込んで、

毎日1ページずつ読んでいきました。

 

それでもやっぱり、なぜ自分がうつ病になったのかわからなくて、

一人で悶々と考え続けました。

 

症状が少し軽快し、ある程度俯瞰して振り返ることができるようになったころ

おおよその原因が見えてきました。

 

うつ病の原因は、だいたい次の要因にまとめられると思います。

 

・遺伝的な因子(家族に精神疾患がいなくとも、因子がある場合がある)

・蓄積したストレス

・発症の引き金になる大きなストレス

 

これは他の精神疾患にも当てはまると思いますが、

例えばわたしの場合は、このようになります。

 

・遺伝的な因子=妹が精神疾患を発症している

・蓄積したストレス=家庭環境、セクシュアル・マイノリティであること

・発症の引き金になる大きなストレス=ブラック職場での過酷な労働

 

だから、職場のことを振り返って「あの時もっとうまくやっていれば」と

自責の念に駆られる必要はないのです。

過酷な労働を強いたのは職場であって、わたしが買って出たわけではないからです。

別の記事で書こうと思いますが、労災申請を決意したのも、

「職場が悪い」ことをはっきりさせるためでもありました。

 

うつ病は真面目な人がかかりやすいと言われていますが、

中には「自分は真面目じゃない。頑張り屋でもない。大きいストレスもない」と

いう方もいます。

だから「自分は怠け者なんだ」と結論づけて、自分に「ダメ人間」認定を下して、

そのせいで余計に苦しんでおられます。

 

一般的に、うつ病などを発症する大きなストレスと言われるできごとは、

「ストレス指標」「ストレスマグニチュード」と呼ばれるリストで

得点化されています。

 

だけど、このリストに挙げられているような死別や大病だけが

ストレスではありません。

進学などのライフイベントや、日常で繰り返される家庭内の行き違いなど

小さなストレスが蓄積して、キャパシティがいっぱいになっていることもあります。

 

だから、もしあなたが「ストレスはなかった」と自分を責めているなら、

今一度、ご自身の生活や環境を振り返ってみてください。

決して怠け者なんかじゃない自分の姿が見えてくると思います。

 

 


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