うつ病のわたしからあなたへ 心レター

うつ病の療養から見えてきたこと、心の病を抱える方やご家族に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。特に、精神疾患での労災について、詳しく説明します。

うつ病 職場の労務管理

こんにちは!あやです。

東北や北陸、北海道では大雪のようですね。

雪の地域にお住まいの皆さん、

くれぐれも事故などには気をつけてくださいね!

 

先日、なんとなく前の職場のことを

思い出していたのですが、

今思えば、やっぱりめちゃくちゃだったと思いました。

 

特に労務管理

出勤時にはタイムレコーダー社員証をピッとかざして

出勤時間を記録するのに、

退勤時にはかざさなくていいと言われていました。

この時点で、なんで?って感じです。

その代わり、残業したときには専用の様式に

何時まで何時間残業したかと、業務内容を書くのが

決まりでした。

 

そうして一応記録をとっているものの、

誰が何時間残業したかは、

単に残業代を計算するために使われているようで、

上司がみんなの業務量を把握することはなかったです。

職員の残業には、ほんとに無頓着な職場でした。

 

そんなことをしていたものだから、

労基署から抜き打ちの調査を受けたときに、

36協定すら結ばれていなかったことが判明しました。

 

36協定(サブロクキョウテイ)とは、

時間外労働、休日出勤などをさせる場合に、

使用者と労働者側で締結する書面のことです。

残業させる場合には、必ずこの協定を結び、

管轄の労基署に届け出る義務が職場にあります。

36協定について、詳しくは厚生労働省のリンクをご覧ください。

www.check-roudou.mhlw.go.jp

 

私がいた職場では、36協定締結以前には、

残業し放題になっていました。

月に100時間を越えようと、

上司や責任者は知らんぷり。

100時間ごえの残業をしていることすら

気づいていなかったかもしれません。

 

そのため、労基署から是正勧告が出されました。

指導ではなく勧告なので、

けっこう強めのおしかりです。

私がいた職場は第三セクターで、

自治体と関連が強かったため、

職場はあわてて36協定締結の準備をしました。

行政処分なんかされようものなら、

最悪、知事が謝罪会見する大ごとになってしまいます。

 

で、用意された協定の案を見てみると、

100時間ごえの残業は年に2回(3回だったかも)、

45時間以上の残業は年に6回ならしてもよいという内容でした。

こっちとしては半笑いでしたね。

そんなので収まる業務量じゃなかったので。

 

実態と合わないルールを作って、

どうするんだろう?と思っていたら、

出席した会議で協定の内容を説明され、

私が「今4月ですが、私すでに3回も45時間以上の残業を

しているんですが、どうすればいいんですか?」と

質問したところ、

「だから、そういうことだよ」という答えが返ってきました。

一瞬、え?と思いましたが、

要するに、それ以上の残業をつけるなという意味でした。

 

数字上だけで、労基署の是正勧告に従った形を作り、

次の調査を乗り切ろうと、そういう腹づもりの職場でした。

多分、これは珍しいことではないのでしょうね。

労災で、よく労働時間の証明が問題になりますから。

 

私が労災申請して、労基署の担当官からヒアリングを受けた際、

労務管理はどうなっていましたか?」と聞かれた流れで

この話をしたときに、担当官はすごくがっかりした様子でした。

「労基署の調査のせいで、かえってごまかしが横行するなんて…」と

肩を落としていたのをよく覚えています。

 

協定を締結した後も、もちろん業務実態に変化はなく、

残業時間を減らすために業務量を減らそうという努力は、

職場として一切なされませんでした。

確か、それは私がうつ病を発症する直前のできごとだったと記憶しています。

 

だから、労災認定されて、審査請求、再審査請求と進む中で、

私がその気になれば、未払いの残業代も請求できたと思います。

45時間以上残業しても、職場に申請できない残り30時間ぐらいは

毎月発生していたからです。

でも、論点を増やすのはやっかいだと考え、

未払い賃金については特に申し立てをしませんでした。

 

今振り返れば、本当にあり得ない職場だったと思います。

業界全体が長時間労働を黙認する感じだったので、

業界自体ともおさらばしました。

今でもたまに、前の職場の人から連絡がきて、

業務を手伝ってほしいと言われますが、

断っています。

同僚に悪気はないのでしょうが、

私にしてみれば、職場のせいでうつ病になったわけで、

誰が手伝うか!と思ってしまいます。

実際、仕事ができる体調でもないですし、

仏心を出して引き受けてしまえば、

労災の休業補償がストップしてしまいます。

そんなリスクはおかせません。

継続的に働ける体調になれば仕事をしますが、

まだまだ無理です。

 

労務は会社などに所属して働く上で、

とても大切なことだと実感します。

これが杜撰な組織は、職員を大事にしません。

皆さんも、今一度、職場の就労規則や

36協定について確認してみてください。

 


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