うつ病のわたしからあなたへ 心レター

うつ病の療養から見えてきたこと、心の病を抱える方やご家族に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。特に、精神疾患での労災について、詳しく説明します。

さまよえる女子高生と『路上のX』

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こんにちは、あやです。

また東京と関西に緊急事態宣言が出されましたね。

政府の方針が感染抑制の方向をきちんと向いていないせいで、

コロナを抑えこむことができないでいることに、

いらだちを覚えます。

 

さて、今日はうつ病や労災とは関係のない話ですが、

今とても関心を持っている問題を紹介したいと思います。

 

「JKビジネス」という言葉、皆さんも一度は耳にしたことが

あるのではないでしょうか。

かつては「援助交際」という呼び名がメジャーでしたので、

そちらのほうを印象深く覚えている方もいると思います。

今でも女子高生や若い女性を「買う」男性は後を絶たず、

居場所のない女の子達が犠牲になっています。

 

現在の日本で行われているJKビジネスの実態を

生々しく描いたのが、桐野夏生『路上のX』という小説です。

突然、親戚の家に預けられた高校1年の女の子が、

家でも学校でも居場所を無くして、

街をさまようようになってしまうという内容です。

 

『路上のX』商品ページ

 

居場所をなくして、街をさまよう少女には、

たくさんの危険が待ち構えています。

JKビジネスに勧誘するスカウトや、

味方のふりをして騙そうとする女、

そして声をかけて少女を買おうとする大人の男性達。

 

これが、現在の日本の実情だと思うと、

心底ぞっとします。

単なるお話ではなく、取材を通して実態を描いた

この作品だからこその説得力があり、

こんな現状を変えなければと強く思わされます。

 

少女達のためにできることは何かないか?ということですが、

桐野さんが取材に行った「Colabo」という団体があります。

この団体は、困った状況にある少女達を支援する活動を

行っていて、相談所であるにとどまらず、

新宿や渋谷でバスを改装したカフェを少女達に提供するという

アクティブな支援を行っています。

かなり興味深いので、HPだけでも見てみてください。

colabo-official.net

 

こちらでは、随時支援を募集しています。

年会員のほかにも、単発の寄付や、

物品の寄贈など、さまざまな支援メニューが組まれています。

無理のない範囲で支援できるようになっていますので、

ぜひ検討してみてください。

 

家庭に問題があって、家にいられないなどの少女が、

いとも簡単に組織的な売春に絡め取られるのが、

情けないことに、現在の日本なのです。

まだ15やそこらの女の子が、

ほんのわずかのお金のために

体を売ったり、性的なサービスをさせられたりするのは

異常なことだと思います。

 

ぜひ『路上のX』を読んでみてください。

少女達がいかに過酷な生活を強いられているか、

本当によくわかります。