うつ病のわたしからあなたへ 心レター

うつ病の療養から見えてきたこと、心の病を抱える方やご家族に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。特に、精神疾患での労災について、詳しく説明します。

なぜうつ病の私が労災申請したのか

こんにちは、あやです。

ようやく11月らしい気温になってきましたね。

冬はうつ病の症状が悪くなる方が多いので、

暖かくしてゆっくり過ごしてくださいね。

 

さて、これまで自分が書いてきた記事を見返していて、

そもそもなぜうつ病で労災申請しようと決めたのかを

書いていなかったことに気づきました。

大事なことだと思うので、労災申請しようと思ったわけを

書いてみます。

 

私はうつ病を発症してからのちも2年間、

前の職場で勤務を続けました。

2年目の終わりごろ、このまま働いていたら、

心臓や脳など、何か取り返しのつかない病気になってしまいそうだと思い、

休職することにしました。

この時点では、まだ労災のことなど頭にありませんでした。

 

休職当時はしんどくてしんどくて、

毎日そのこと以外何も考えられませんでした。

どうしてこんなことになってしまったのだろう?と

そのことばかり考えていました。

 

そして、少し症状が落ち着いてきたころ、

薄ぼんやりと、うつ病になったのは、

仕事のせいなのでは?と考えるようになりました。

もともと仕事が激務だったせいで、うつ病になったという

認識はありましたが、職場のせいでは?という考えが

うっすらと浮かんでくるようになったのです。

 

でも、まだそのことについて、じっくりと考えたり、

調べものをしたりする気力はありませんでした。

 

大きなきっかけになったのは、

休職して2年目の夏ごろだったかな?

職場から産業医と面談するようにと指示を受けて、

その先生から「労災では?」と言われたことです。

やっぱりそうだよね!と思ったことを覚えています。

 

でも、労災というのは、勤務中のけがなどを対象としたものという

イメージが大きかったので、うつ病で労災認定されるものかどうか、

少しずつ調べていきました。

 

調べてみると、うつ病などの精神障害は、

労災認定のハードルがとても高いとわかりました。

簡単な手続きなら気楽にやれますが、

とても大変なことをしなければいけないのなら、

今の自分にやれるのか、やる価値があるのかと

毎日のように考えました。

 

近所の労基署に行って、パンフレットをもらったのも

この時期だったと思います。

 

そもそも、自分が認定基準を満たしているのか、

認定される可能性があるのかについても

じっくりと考えてみました。

 

その結果、自分なりに、申請すれば認定されるはずと

思えるようになりました。

負けるケンカはしたくないので、

勝てるケンカだと判断した上で、労災に臨みたかったのです。

 

また、うつ病の療養を通して、自分のことを

振り返ることが多くなったのも関係しています。

何でも責任を背負おうとがんばってしまう自分なんだと

気づきました。

それで疲れ果ててしまった部分があるんだなと。

 

そこで、ここは一つ、うつ病は私のせいじゃないということを

公的に認定させてやろうじゃないかと思ったのです。

自分のためにやってやろうと考えたのです。

 

だって、考えてみればおかしな話です。

仕事のせいでうつ病になったのに、

その苦しみを受けるのは私。

治療に取り組んで、治さなければいけないのも私。

経済的に困っていくのも私。

全部おかしいと思ったのです。

 

職場がきちんと労務管理しなかったせいで

うつ病になったのに、

全部の責任も苦しみも私が引き受けなければいけないなんて、

それは違うだろうと思いました。

黙ってそうですかと引き受けることはない。

それは違う! あんた達のせいだ! と声を上げようと思ったことが

労災申請の大きな動機になりました。

これぐらい大きな動機がなければ、

労災申請しなかったかもしれません。

 

最初は、これからの自分のために闘おうと始めた労災ですが、

認定されたものの、おかしな裁定のために

再審査請求まで行ったことは、これまで述べてきた通りです。

再審査請求などは、もう自分一人を通り越して、

これからおかしな裁定が出ないようにという思いでやりました。

 

うつ病などで休職してしまった方で、

今までの仕事のあり方に疑問を覚えた方は、

ぜひ労災について考えてみてください。

この記事が、誰かの参考になりますように。

 


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