うつ病のわたしからあなたへ 心レター

うつ病の療養から見えてきたこと、心の病を抱える方やご家族に役立つ情報をシェアしていきたいと思います。特に、精神疾患での労災について、詳しく説明します。

「メンタルを診る」整体師にご注意

こんにちは。あやです。

今日は、うつ病の療養で失敗したことを書こうと思います。

 

休職する前、わたしは腰を痛めてカイロプラクティックを受けていました。

腕のいい先生で、腰痛は楽になり、メンテナンスのために定期的に通っていました。

休職後も通っていたのですが、ある時先生が

「最近はメンタル不調で訪れる人も多いんですよ」と言いました。

 

休職当初、わたしは自分の症状があまりにひどくなっていることに驚き、

もう元に戻らないのではという恐怖を覚えていました。

そこに先生のこの言葉!カイロプラクティックうつ病が治るの?

副作用もないし、病院と並行して治療を受けても問題ないし、

わたしは「メンタルもお願いします!」と先生に頼みました。

 

週1回のペースで通うことにして、わたしは重い体を引きずって治療院に行きました。

病院と同じように、最近の症状をお話しして、施術してもらいます。

施術しながらも、先生とお話するので、リラックスして受け答えができました。

終わると、少しは体もスッキリします。

 

先生自身も、若いころにうつ病の経験があるということだったので、

信頼していました。

「あまりじっとしていないで、少しでも外に出ること。少しでも運動すること」

このアドバイスを信じて、少しでも体が動く日は、散歩をしたり、自転車に乗ったりしました。

何しろこの時のわたしは、家から出られない自分が怖くて、

ずっとこのまま引きこもりになってしまうのではと怯えていたのです。

 

少し違和感を覚えたのは、成育歴に触れた時でした。

母から完璧を求められたエピソードを話した時、

先生が「次回はそこを掘り下げましょう」と言ってくれました。

わたしは期待して次回の施術に臨んだのですが、

母については一言も触れず……。あれ?と思ったことを覚えています。

 

先生のアドバイスに従って暮らすこと2か月。

なぜかどんどん具合が悪くなっていきました。

外に出たり運動したりする意欲もなくなり、気分はどん底に沈み、

自殺すら考えるようになりました。

 

精神科の主治医にその状態を告げたところ、

ゆっくり休んだほうがいいと言われました。

抗うつ薬も1錠増えました。

薬が増えたことで、頭も体も休むモードになり、気がついたのです。

カイロプラクティックの先生が言っていたことは、間違いだということに。

 

急性症状が出ているときは、本当に何もせずに休むことが一番大事なのです。

あとでわかったことですが、カイロプラクティックの先生は、

特に心理学などのメンタル面を診るための勉強はしておらず、

自分の体験だけで「運動がいい」と言っていたのです。

 

わたしのパートナーは、その後カウンセラーになったのですが、

いろいろな勉強会で、整体師の方をよく見かけると言っていました。

そこで知り合った先生達から、心理学を教えてと言われて講座を開いたパートナーが、

驚いて帰ってきました。

「みんな治療院のHPにメンタルを診ると書いているけど、心理学の知識はゼロ」

と言っていました。

 

なんとなく、や自己流でメンタルを診ている整体師がほとんどです。

コーチングの教材を聞きかじっただけで、「メンタル専門」を名乗る治療院もあります。

 

うつ病の治療は時間がかかるので、病院の他に頼りたくなることがあります。

でも、整体やカイロプラクティックはお勧めできません。

皆、メンタルを扱うのは素人です。

 

整体やカイロプラクティックは、あくまで腰痛などの身体症状に限って利用したほうがいいです。

ちなみに、わたしは間違いに気づくまで、20万円近くのお金を注ぎ込んでしまいました。

皆さんも、くれぐれもお気をつけください。

 

 


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